LEDビジョンの視認距離とは?ピッチサイズ選定とコスト最適化ガイド

LEDビジョンの視認距離とは?ピッチサイズ選定とコスト最適化ガイド

目次

LEDビジョンの視認距離とは?仕組みと基本を押さえよう

LEDビジョンを導入する際、視認距離ピッチサイズの理解は欠かせません。

なぜなら、視認距離に合ったピッチサイズを選ばないと、せっかく設置したLEDビジョンでも映像の見え方に違和感が生じる可能性があるからです。

本章では、LEDビジョンの基本構造と視認距離の考え方について、初心者にもわかりやすく解説していきます。

設置環境や用途に合わせた最適な選択ができるよう、しっかりと基礎を押さえていきましょう。

LEDビジョンとは?高輝度・高精細な電子ディスプレイ

LEDビジョンとは、発光ダイオード(LED)を均等に配置し、高輝度で映像を映し出すディスプレイのことを指します。

液晶ディスプレイと比べて圧倒的な明るさを持ち、直射日光下でも鮮明な表示が可能な点が特徴です。

また、画面サイズに柔軟性があり、小型から超大型まで、用途に応じた設計ができるため屋外広告イベント演出など幅広い分野で活躍しています。

LEDビジョンの魅力は、単なる明るさだけではありません。

複数のパネルをシームレスに接続できるため、まるで一枚の巨大なスクリーンのような高精細な映像表現が可能です。

さらに、防塵・防水性能を備えた製品もあり、屋外設置にも適応できる柔軟さを持っています。

視認距離とは?映像の粒感と見る位置の重要な関係

視認距離とは、LEDビジョンと視聴者との間にある物理的な距離を指します。

この距離が適正でないと、映像の粒子(ピクセル)が肉眼で目立ってしまい、せっかくの映像美が損なわれるリスクがあります。

例えば、近距離で見る場合にはピッチサイズが細かい製品を選ぶことで、粒感のない滑らかな映像を楽しめます。

一方、遠距離から見るのであれば、ピッチサイズが多少粗くても粒が目立たず、十分に綺麗な表示が可能です。

つまり、LEDビジョン選びでは視認距離とピッチサイズのバランスを取ることが最も重要なポイントなのです。

この視認距離の概念を理解することで、設置場所に最適な製品選びができるようになります。

ピッチサイズの基本知識|LEDチップ間距離が画質を左右する

LEDビジョンを選ぶ際に欠かせないのが「ピッチサイズ」という要素です。

ピッチサイズは、ディスプレイの見た目や性能を左右するだけでなく、導入コストにも大きな影響を与えます。

ここでは、ピッチサイズとは何か、そしてどのように画質に関係するのかをわかりやすく解説していきます。

ピッチとは?LEDチップ同士の間隔を示す重要な指標

ピッチとは、LEDビジョンにおけるLEDチップ同士の中心から中心までの距離を示す用語です。

このピッチが小さいほど、LED素子が密集して配置されることになります。

逆にピッチが広い場合は、LEDチップ同士の間隔が大きくなり、画面に粗さが目立つようになります。

例えば、ピッチが3.9mmのLEDビジョンの場合、1つのLEDから次のLEDまでの距離が3.9mmとなります。

ピッチサイズは「P3.9」などと表記されることもあり、製品選びの際には必ず確認すべき重要項目です。

さらに、ピッチサイズが小さくなるほどLEDビジョンの解像度が向上するため、近距離から見ても粒状感が目立ちにくくなります。

ピッチサイズと画質の関係|細かいほど高解像度に

ピッチサイズと画質には密接な関係があります。

ピッチが細かくなると、ディスプレイ全体により多くのLED素子が配置されるため、映像の解像度が飛躍的に向上します。

結果として、文字や映像の輪郭が滑らかになり、リアルでクリアな表示が可能となります。

たとえば、P1.9のピッチサイズを持つLEDビジョンでは、近距離(2m以内)でもドット感をほとんど感じず、美しい映像を楽しむことができます。

一方で、ピッチが大きいP10などのLEDビジョンは、10m以上の視認距離を想定した設置が適しており、至近距離では粗さが目立つ傾向があります。

用途や設置環境に合わせて、適切なピッチサイズを選定することがLEDビジョンの性能を最大限に引き出すコツと言えるでしょう。

以下の表は、視認距離ごとに推奨されるピッチサイズの一例です。

視認距離推奨ピッチサイズ
1m〜2mP1.2〜P1.9
3m〜5mP2.5〜P4.0
6m〜10mP5.0〜P8.0
11m以上P10以上

このように、ピッチサイズは画質だけでなく、設置場所や使用目的にも大きな影響を与えます。

視認距離とピッチサイズの適正な関係とは?【計算式で解説】

LEDビジョンを導入する際、まず押さえておきたいのが「視認距離」と「ピッチサイズ」の関係です。

この2つの要素を正しく理解することで、設置場所に最適なLEDビジョンを選定でき、コストパフォーマンスの高い運用が可能になります。

視認距離とは、「LEDビジョンを見る人」と「ディスプレイ本体」との距離を指します。

近距離で使用する場合は細かいピッチが必要となり、遠距離から見る場合はある程度ピッチが広くても問題ありません。

視認距離に合わせた適正なピッチサイズを選ぶことで、粒状感のない美しい映像を楽しめます。

それでは、次に具体的なピッチサイズの算出方法を見ていきましょう。

ピッチサイズ算出の公式|視認距離÷1.16が目安

LEDビジョンのピッチサイズを求めるには、非常にシンプルな公式があります。

それは「視認距離(m)÷1.16=ピッチサイズ(mm)」という計算式です。

例えば、視認距離が10mの場合、10÷1.16=約8.62mmとなります。

この公式により、使用シーンに最適なピッチサイズが明確にわかります。

ポイントは、視認距離が長くなるほどピッチサイズも広くできるということです。

逆に、視認距離が短いと細かいピッチサイズを選ばないと、ドット感が目立ちやすくなります。

この公式を活用することで、過剰なスペックを避けつつ、必要十分な画質を確保できます。

具体例でわかる!視認距離別ピッチサイズの選び方

視認距離ごとの適正なピッチサイズを具体例で見てみましょう。

視認距離(m)推奨ピッチサイズ(mm)
1m0.86mm
5m4.31mm
10m8.62mm
20m17.24mm

たとえば、ビルの2階に設置するLEDビジョンでは、視認距離が5m前後になるため、ピッチサイズは約4.3mmが適正です。

また、スタジアムなどの大規模施設では、視認距離が20m以上になるため、17mm前後のピッチサイズでも違和感なく綺麗な映像を表示できます。

重要なのは、設置環境とターゲットとの距離感を正確に把握し、それに合ったピッチを選定することです。

LEDビジョン設置場所別に見る最適なピッチサイズ選定例

LEDビジョンを設置する際には、設置場所の特性に応じて最適なピッチサイズを選定することが非常に重要です。

同じLEDビジョンであっても、視認距離や使用環境によって最適な仕様は大きく異なります。

ここでは、代表的な設置シーンごとに、どのようなピッチサイズを選ぶべきかを具体的に解説します。

ビル2階・繁華街|近距離での設置におすすめのピッチ

ビルの2階部分や繁華街に設置されるLEDビジョンは、比較的近い距離から人々の視線を集めるケースが多くなります。

このような設置環境では、最低適正視認距離を意識して、ピッチサイズを選ぶことが不可欠です。

例えば、通行人との距離が5m前後の場合、推奨されるピッチサイズは4mm〜5mm程度となります。

視認距離(m)推奨ピッチサイズ(mm)
4〜64mm〜5mm

特に人通りの多いエリアでは、近距離でもくっきりとした映像を提供できるよう、細かめのピッチを選定すると効果的です。

過剰な高精細にするとコストが跳ね上がるため、必要十分な解像度を見極めることも成功のポイントです。

スタジアム・大型イベント|遠距離用のピッチ選定ポイント

スタジアムや大型イベント会場に設置されるLEDビジョンは、遠距離からの視認が前提となるため、選定基準が異なります。

ここでは、最低でも10m〜20m以上の視認距離が想定されるため、それに応じたピッチサイズを選ぶ必要があります。

推奨されるピッチサイズは、視認距離10mなら8mm〜10mm、20mなら17mm前後といった具合です。

視認距離(m)推奨ピッチサイズ(mm)
108mm〜10mm
2016mm〜18mm

観客席から大型スクリーンを見る場合、あまり細かいピッチを選んでもコストが無駄になることがあります。

適正なピッチサイズを選ぶことで、鮮明な映像表現とコストパフォーマンスを両立できるでしょう。

また、屋外使用では防塵・防水性能(IP65以上)を備えた高耐久モデルを選ぶことも忘れてはいけません。

屋内用と屋外用LEDビジョンの違い|設置環境で選ぼう

LEDビジョンを導入する際、設置環境に応じた製品選びが非常に重要です。

特に「屋内用」と「屋外用」では、求められる性能やスペックが大きく異なります

適切なタイプを選定しないと、画面の見え方や耐久性に大きな差が生じるため注意が必要です。

この記事では、屋内用・屋外用それぞれのLEDビジョンの特徴をわかりやすく整理し、最適な選び方を解説します。

屋内用LEDビジョン|細かいピッチで近距離対応

屋内用LEDビジョンは、比較的近距離から視認するシーンを想定して設計されています。

そのため、ピッチサイズが細かく設定されている点が大きな特徴です。

例えば、1.2mm~2.5mmといった超小型ピッチのモデルも一般的にラインナップされており、近距離でもドット感のない鮮明な映像表現が可能です。

屋内用LEDビジョンは、主に以下のような場所で活用されています。

  • 商業施設内の大型広告ビジョン
  • 展示会やイベント会場でのプレゼンテーション
  • ホテルやホールでの演出用ディスプレイ

また、屋内用は外部の天候にさらされないため、防水・防塵性能は重視されず、画質や色再現性の高さに特化して設計されています。

視聴距離が近いほど、より高精細な映像が求められるため、ピッチ選定では小さな数値を意識することがポイントです。

屋外用LEDビジョン|高輝度&防塵防水性能が必須

一方、屋外用LEDビジョンは、直射日光や雨風など過酷な環境下で使用されることを前提としています。

そのため、高輝度仕様と防塵・防水性能が不可欠です。

一般的な屋外用LEDビジョンは、5,000cd/m²以上の明るさを備え、晴天時でも画面が見やすい設計になっています。

さらに、製品仕様ではIP65以上の防塵・防水等級が求められることが多く、強い雨や台風にも耐えうる構造を持っています。

屋外用LEDビジョンの主な活用シーンは以下の通りです。

  • ビル壁面の大型広告ビジョン
  • スタジアムやアリーナの大型ディスプレイ
  • 屋外イベント用ステージサイドビジョン

また、屋外では視認距離が長くなる傾向があるため、ピッチサイズも屋内用に比べて広めに設定されることが一般的です。

例えば、6mm~10mm前後が標準で、設置コストを抑えつつ、遠距離からでもしっかり映像を届けるバランスが重視されています。

このように、屋外用LEDビジョンでは耐久性と高視認性を両立させることが成功のカギとなります。

ピッチサイズがコストに与える影響|高画質と価格のバランス

LEDビジョンを選定する際に避けて通れないのが「コスト」と「画質」のバランスです。

特にピッチサイズが細かくなるほど、製品価格は上昇する傾向にあります。

しかし単純に「高画質だから良い」とは限りません。

使用環境や視認距離に適したピッチサイズを選ばなければ、無駄なコストが発生してしまいます。

導入計画を立てる際には、求める画質レベルと予算のバランスを慎重に見極めることが重要です。

ピッチが細かいほど価格アップ|オーバースペックに注意

LEDビジョンのピッチが細かいほど、搭載されるLED素子の数は飛躍的に増加します。

例えば、ピッチ2mmとピッチ10mmでは、面積あたりのLED素子数が約25倍異なるため、製造コストも大幅に変わります。

ピッチが細かい製品は確かに高精細な映像表現が可能ですが、視認距離が十分にある場所では、その恩恵を受けづらいケースも少なくありません。

たとえば、10m以上離れて見る設置環境に4mmピッチを選んだ場合、必要以上に高画質なためコストだけが膨らむことになります。

視認距離に適さない過剰なピッチサイズ選定は、オーバースペックとなり投資効果を下げてしまうリスクがあるのです。

導入費用を抑えるポイント|適正ピッチを選んで賢く導入

LEDビジョン導入コストを抑えるには、視認距離に合わせた適正なピッチサイズを選定することが基本です。

たとえば、5m離れて見る場合は、4.3mm前後のピッチが適正とされています。

この距離で2mmピッチを選ぶと、画質は向上しますが費用対効果は低下します。

導入前に必ず、以下のポイントを確認しましょう。

確認ポイント内容
視認距離どれだけ離れて見るかを明確にする
設置環境屋内か屋外か、明るさや天候の影響を考慮する
用途とコンテンツ内容文字中心か、映像中心かで求める画質が異なる

適正ピッチで無駄なコストをカットし、導入効果を最大化することが、成功するLEDビジョン運用の第一歩です。

LEDビジョン導入時に注意すべきポイントまとめ

LEDビジョンを導入する際には、いくつか必ず押さえておきたい注意点があります。

導入前にしっかりとポイントを把握しておかないと、期待していた効果を得られなかったり、不要なコスト増を招いたりするリスクがあるためです。

ここでは、LEDビジョン導入時に特に重要な注意点をわかりやすく解説します。

適正視認距離と設置環境を徹底確認しよう

LEDビジョンの効果を最大限に発揮するには、設置場所と視認距離の適正な設定が不可欠です。

視認距離とは、LEDビジョンと観覧者との距離を指し、この距離によって最適なピッチサイズが決まります。

適正なピッチサイズを選ばなければ、映像の粗さが目立ったり、無駄なコストが発生したりする原因になります。

設置予定場所の特徴を正確に把握し、ターゲットとなる視聴者の立ち位置や通行動線もあわせて検討しましょう。

また、屋外設置の場合は防塵防水性能(IP規格)の確認も忘れずに行いましょう。

用途に合わせたピッチサイズでコストパフォーマンス最大化

LEDビジョンのピッチサイズは、視認距離と用途に応じて適切に選定することが重要です。

たとえば、至近距離で観覧する屋内イベント用ならピッチが細かい製品が最適ですが、遠距離から見る大型サイネージであれば、ある程度ピッチが広い製品でも十分です。

ピッチが細かい製品ほど価格は高くなるため、必要以上に高性能なビジョンを選んでしまうと、コストが大幅に膨らむリスクがあります。

下記のような目安表を参考に、設置条件に合ったピッチサイズを選びましょう。

視認距離推奨ピッチサイズ
約5mP4~P5
約10mP8~P10
約20m以上P16~P20

このように、目的と環境に合わせたピッチサイズを選ぶことが、費用対効果の高いLEDビジョン導入につながります。

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Writer

この記事を書いた人

西川 元貴

西川 元貴

愛知学院大学経営学部卒業後、24歳で独立。アドトラック事業をスタートし、東京・名古屋・大阪を中心に展開。
その後、経験を活かしLEDビジョンの販売を中心とした事業をスタート。

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